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2014年06月25日

「天ー天和通りの快男児」感想③ 飛散しろ赤木しげる…!

福本伸行先生の麻雀漫画「天ー天和通りの快男児」の感想の続きです。
 ※引き続き「アカギ」「天」のネタバレ注意!!
天-天和通りの快男児 18 (highstone comic)

「天」の16~18巻は、神域の男と称された天才雀士・赤木しげるの通夜が描かれています。
「命は二の次…それより自分が大事だ」
自分を失う前に命を断つという赤木と、引き留めようとする男たち…


「天」読んだ後、この動画見たらクオリティ高すぎてビビった…
すげぇよ赤木しげるの人生…!!かっけぇぇぇ…
アカギ→天と読んだ自分は、もう泣かずにいられませんでした(ノД`)・゜・。

この「雨曝しなら濡れるがいいさ」って曲…めちゃくちゃ歌詞合ってるなぁ。
画力もアニメとオリジナル違和感ないし、もうむしろ公式なんじゃないのこれ。。
天アニメ化してくれよぉぉおぉぉぉ…!!

【関連記事】

ちなみに前回の「天」の通夜編の感想はこっちです。

以下前回に引き続き、通夜編の感想書いてます。
なっ…がい上に赤木に心酔すぎてキモイかもしれないので注意。

<ページ内リンク>
・原田編
・ひろゆき編
・天編
・赤木の死編


僧我の次に赤木を引き留めに来たのは原田。
拉致してでも自殺を止めようとするも、その前に舌を噛み切るという赤木の言葉に断念。
赤木「キライなんだ…痛かったり…血が出たりするのは」
原田「ちぇっ…!やっぱりさらっちゃえばよかったかな…」
あれ?このオッサン達ちょっとかわいい(゚∀゚;)ちぇってw

 

◆そう…これが死の味…!

赤木は100%死にたいわけでなく、生きたいという気持ちも3%は混じっている、と語る。
 いつも…俺は「生」に「死」が混ざっていた。

雀荘みどりに現れたあの日から、赤木になぜか拭えぬ儚さを感じるのは、常にが同時に感じられるからだと思う。
全く持って常人には理解できないその矛盾。
だからこそ異端・赤木の命知らずな一挙一動に目が離せなくなってしまう。
これもアカギの言うように、スリルを求める人間の気持ちゆえなのかも。


死へ向かう一打、それが赤木と対する者たちを困惑させてきた…
なぜ赤木しげるがここまで強いのか。理由を本人の口から語られると非常に納得…!
相手は「生きたい」という気持ちを前提にしてるのだから、当然「死んでもいい」と思っているアカギの思考など読めるはずもない…!
 『俺の同類など存在しない』
その言葉通り、ほんとに自他ともに認める異端だよ…!


いつもは割ってたのに…今回は原酒ってのにちょっと…
面喰らってるっていうか…嫌な気分になっているだけだ…!

この例え、非常に赤木らしい。
ほんとに死をなんてことない身近なもの、と思ってるんだな…


俺は「成功」を少し積んだらすぐ崩すことにしてきた…!
今も昔も変わらぬ赤木の身軽さ。鞄ひとつでひょい、とどこへでも行けそうな。
もし才気の任せるままに成功を積んでいれば、その自由はなかったかもしれない。
だからこそ2、3日でパー!なわけか。フリーダムな赤木ライフ…!
憧れるなぁ…!


 

◆真面目であることは悪癖だ…!
ひろゆきと話す時、グッとフラットな話し方になる赤木さん。
なんだか若い頃に戻ったようだ。ひろうらやま。
なんとなく、かつてアカギに付いていこうとした治を思い出す。


不完全でもやはり動くことが道を開くこと…!そうだろ…?
考えるな…!負けの可能性なんて…!

理詰めで考え動けなくなっているひろに諭す赤木。
やはり、ひろのことは特別自分の弟子のように感じていたのだろうか。


「赤木さんには分からない…!へこたれる人の気持ちが分からない…!
なぜなら…何でも出来る人だから…!」

全読者の心の声を代弁してくれたひろ(;´∀`)
そうなんだよな…赤木はすごくカッコイイし憧れるけど、常人には同じ生き方は出来ないよ…



そういう才能みたいなことと…命は関係ねぇだろ…!
楽しむか…楽しまないかだけだ…!
いいじゃないか仮に負けても…!


分かりもしない未来に怯えるより、まず動くこと。
結果はどうあれ「何か」をする方がずっといい…!

ここ、すごく福本節(っていうのかな)を感じます。
少し前に読んだ最強伝説黒沢にも、「勝った負けたは二の次、闘ったことが大切」って言葉があって痺れました。
何を今まで恐れていたんだ自分は…!!ボロ…ボロ…><


話しておきたかったんだ…今日それだけは…
常に他人など関係ない、と孤高だった赤木にここまで言わせるひろ。
少なからず、息子のように思っていた部分もあったのかもしれないな…。



いいじゃないか三流で…!熱い三流なら上等よ…!
赤木の天性の輝きばかりを見るから、人はこんなんじゃ自分はダメだ、と感じてしまう。

そうじゃない、比べる事じゃない…!
自分の意思に沿って生きる事、それがアカギのように生きるって事じゃないか…!!
間違いなく天才の赤木から『それでいいんだ』と認められると、まるで目からウロコが落ちるような。
なんだよこれ…!!
赤木救いに来たのに、逆に救われるじゃないかよっ…!!



 

◆ついに最後の一人…天
天さんがんばれっ…(ノД`)頼むぜ…!!

「あんた…やり終えていないっ…!」
「その不幸、病も含めて赤木しげるの人生なんじゃないのか…?」
「いいとこ取りかよ…!」

あの天才赤木しげるに対し、真っ向からぶつかる。天だからこそできる説得…

真っ直ぐぶつかられたからか、いよいよ死が近づいて来たからなのか。
赤木も今までより、神妙に考えこむコマが多いような…?
しかし、それでも…

死ぬよ…俺は…!命は二の次…それより自分が大事だ…!
俺が消えた命に…どんな意味がある…?


死ぬにしろ、死なないにしろ、もうすぐ消えてしまう…『赤木しげる』が…!!
もうこの辺は読みながら辛くて…リアルタイムで見てるみたいでした。
抗いようもなく過ぎていく時間…!うう…




そして…

 最後の酒だ…!
……ぎゃぁぁぁぁ(;´Д`)止めてくれぇ…!!
読み返しながらまた涙出てきた…。。
これから死のうとしてるとは思えない赤木さんの綺麗な目がまた泣ける…。

「あんたには…やり残した事があるでしょうが…!」
ここからが天の粘り腰…!!諦めない…!まだまだっ…!!
「やくざな暮らし…放蕩が…失わさせた…!赤木さんから…家族を…!」



 家族…!!!
誰もが気付きつつも口にしなかったであろう、赤木がおそらく生涯得られなかったもの…!

チキンランしてびしょ濡れで夜中に雀荘に転がり込む中学生なんて、あまりに登場時から異端すぎて…赤木に家族はいなくて当たり前だと思ってました…。
でも、黙って天の説得を聞いてる赤木が何も思ってないようにも見えなくて。

本当に家族はいなかったのだろうか。
本来なら親の庇護を受けるべき13歳のころから、ずっと自分だけで生きてきたとしたら…
少年だったころの赤木を思うととても悲しい。
どんな事情があったかわからないけど、強くならざるを得なかったのかな。
そしてそのまま、ずっと孤高に無頼に生きてきたのだとしたら…。

「赤木しげるを独りぼっちで死なせたとあっちゃ…俺が耐えられない…!」
ボロボロ泣く天さんの男泣きにまた涙…。。ほんと熱くて優しい男だ…


俺の孤立は…誰に頼まれたわけじゃない…
俺にはそれがふさわしい…!

自分が異端であり、理解されないことは自覚していた赤木。
好きなように自分らしく生きながら、そんな彼でもふと寂しく感じる瞬間はあったのかもしれない…心のどこかで。
だとしたら…めっちゃ辛い…!


「俺が死なせたくねぇんだっ…!
俺のために…生きてくれって言ってるんだ…!」

ああああ…!!!天さんの激情に全力で感情移入…!!
目頭熱いです…!!天さんいい人過ぎだよぉぉぉぉぉ(ノД`)゜。
嫁二人いるからこそ、赤木にも家族の幸せを知ってほしかったんだろうな…


救われたよ…家族はいずとも…俺に…友はいたのだ…
救われたよ、といってるからには、赤木自身、引っかかっていたことなんだろうなぁ…
赤木だって人間だ…人間が好きなはずだもの…。
数奇な運命と才気ゆえに、当たり前の人生が歩めなかっただけで…

 

◆赤木の死
「無念じゃねぇのかよっ…!赤木っ…!」






「無念だ…!くたばるのは無念…」




・・・・・・・。だめだ・・・また涙出てきた・・・。
だって…だって赤木が…アカギが泣いてる。あのアカギがっ…(;_:)
涙拭ってるとこでどうしてももらい泣きしてしまう。。


無念が「願い」を光らせる…!
今ある現実と合意すること…!不本意と仲良くすること…
そんな生き方が好きだった…
たぶん…愛していた…無念を…!



赤木は天才だけども、常に幸運なわけじゃない。
麻雀でも、ここ一番って時に、運命を呪いたくなるような悪い配牌だってあった。
それでも赤木は絶望しない。ただ現実を受け入れるのみ。

市川戦で身を削っての国士無双のブラフ。
鷲巣麻雀でもまるで愛おしいモノを見るように、手牌を見ていた。
死をも、どんな運命をも受け入れる、その限りない懐の深さ。
それこそが赤木という人物の素晴らしさ。


今生の最後の別れは他人に告げる事でなく…
告げられる事でもなく…
俺が…俺自身に伝える最後の言葉…!

多分…人間は死んで完成する…!
俺はもう…俺自身ですらなくていいんだ…!


究極の自由…全てから解き放たれる。赤木しげる、という人生から…運命から…!!
赤木さんてある意味奇跡だから、なんかの間違いで地上に生まれちゃったギャンブルの神様が、その使命を全うして天に帰って行くようにさえ感じる(;´∀`)

最後に風を感じて、飛散する赤木の意識。
本当に登場から最後まで、まるで幻のような、儚い…奇跡の人だったなぁ…。。
一瞬目を開いてから逝くとこなんか、非常に彼らしい。
ああ…これで十分。…満足だ。 
そう思っているようにも見えて。




◆天とひろのお墓参り
金光墓削ってんのかよw
その墓石ひとかけ自分にも下さいっ!!!!

全国のギャンブラー達が立ち寄るアカギの墓。
孤高の天才だったアカギは、死後こんなにも多くの人に慕われて、頼られて…!
本当に博打の神様になったみたいだ。。なるべくしてなったというべきか。

これならきっと、一人で逝った赤木もさみしくない。良かった…!!
『しょうがねぇなぁ…』なんて苦笑しながら、お供え物の山を見てるのかもしれない…。


「みんな…赤木の欠片を持って赤木と一緒に博打してるような…生きてるような…
そんな気になってるんじゃないっすかねぇ…」
「許してやってくれや…みんな…好きなんだ…お前が…!」

ここの現実とのリンク感が半端ない…!!
死んで伝説になった赤木しげる
彼の人生に、奇跡の数々に、その人生観に…現実に生きる人々までが心動かされた。


散っていってるんだ…
みんなの胸に赤木しげるが少しずつ…!

自分もアカギを読んで、天を読んで…この先、赤木しげるを忘れることはないと思う。
久々すごい漫画に出会っちゃったなぁ…


※2014/9/21
実はTwitterやってることもこっそり書いておこう
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この記事へのコメント
こんばんは。

紹介されていたMAD、自分もとても好きで即効のマイリスだったのでテンションが上がりました(*´∇`*)


実は恥ずかしながら私「天」未読でして…
ていうか読んだら絶対に泣いちゃう…!
読後1週間くらい魂抜けちゃう…!


赤木さんの「無念が願いを光らせる~」のくだりは未読にも関わらずとても響くものがあり、
読んでいないにもかかわらず泣いてしまいました。

天才の赤木さんも無念という感情を噛みしめることもあったし、そんなときはきっと孤独を感じていたんでしょうね。

赤木さん本人の口からその言葉を聞いて初めて、"赤木しげる"を身近に感じることができた気がします。
市川戦や鷲巣戦に象徴される”運命を呪わない”数々のシーンも、天のその言葉を聞いた後は前にも増して心に響いてきますね。

絶対に読みます!天!!
Posted by 一色 at 2014年06月27日 02:02
一色様、ご訪問&コメントありがとうございます!
おおっ、この動画ご存じだったんですね!
恥ずかしながら、私はつい最近初めて見ましたよ(;´∀`)
雨から始まり、青空で終わるのとか上手すぎです。台詞が入ってるとこも痺れる。

「天」読んだのは本当最近ですが、スピンオフのはずの「アカギ」と全く違和感がなくて、福本先生がいかに天才の思考、信念を分析して赤木を描いているか、改めて感嘆しました。

「無念が願いを光らせる」
電流走りますよねこの台詞…!!
天才だからって全てが思い通りにいくわけじゃない、それでもその運命を恨まず、受け入れて生きていく…
天才にはなれないけど、今ある現実と合意して真っ直ぐ生きていくことは、自分にもできるかな…って勇気づけられました。
余談ですが、私は「福本漫画でカルタを作りたい」っていうスレのまとめでこの台詞を知って、すごく天が読みたくなりました。
ぜひ、機会があれば「天」も読んでみてくださいね(*´Д`)
Posted by はるさめはるさめ at 2014年06月27日 22:35
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「天ー天和通りの快男児」感想③ 飛散しろ赤木しげる…!
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